秋新人戦開催お礼
令和元年度熊本県高等学校テニス新人大会も10月20日(日)無事に終了しました。今大会は、9月22日(日)台風接近の為ダブルス個人戦を予定していましたが、やむを得ず延期した関係で1日大会がずれ、文化祭等の学校行事に影響したのではと危惧しています。
また、10月12日(土)も関東・東北地方では多大な台風災害となり、九州方面は影響が少なかったのですが、日本列島大丈夫かなと心配もしました。
その中で、団体戦の準決勝以降は準々決勝敗退校で審判を4人制でおこない、審判に取り組む姿勢、審判の態度の良さに大会が引き締まった思いがしたものでした。それを受けて個人戦残り試合も当日参加校で同様の姿勢で審判がおこなわれ、審判の出す大きな声に心地よく大会を終えることができました。これも、各校テニス部員の頑張りと、日頃から生徒とともに高校テニスを盛り上げて下さっている多くの先生方の支えと感謝しています。
次に各校のテニス部員と会えるのは12月21日(土)から行われる冬季ダブルス大会です。同大会は、A~Cクラスに分かれてエントリーし、Cクラスは1年生のみの出場です。また、1月13日(月)には1年生団体戦スリクソンカップもあり、1年生が活躍できる大会が続きます。試合で日頃の練習成果を発揮して欲しいと思っています。ここへきて、日没が早いので練習への取り組みを工夫する必要もあるでしょう。過去には、Cクラスで優勝したペアが3年生の時の県高校総体でダブルス準優勝を果たし九州大会に出場したこともあります。自分の可能性を信じ、ダブルスにおけるプレーを研究して大会に臨んで欲しいです。
また、11月16日(土)から大分では全国選抜テニス九州地区大会が行われます。学校・保護者含めて多くの方の応援があると選手も支えになり力を発揮できると思います。熊本県代表の6校の選手に熱い応援をいただければと思います。
最後に、保護者の皆様におかれましては大会送迎等の選手のサポートに深く感謝しています。特に、9月22日(日)の台風接近における日程変更の際は、試合日程がどうなるなか、決定も遅くなり困られた場面もあったのではないかと感じています。今後も熊本県高体連テニス部としても、選手・大会役員生徒とともに熊本県高校テニスをさらに発展させ、よりよいものにしていくためには、各方面の協力が欠かせないと感じていますので、これからもよろしくお願いしたします。
2019年11月11日
熊本県高体連テニス専門委員長 甲佐高校 稲津
「熊本県で高校時代テニスをしていて良かった」と思えるように
平成29年も残り少しとなってきました。先日佐賀県で全国選抜高校テニス大会九州地区大会が行われ、県勢では女子の熊本学園大付属高校が8位と健闘し、来年3月に福岡で行われる全国選抜大会への出場が当確となりました。私自身九州大会の視察は8回目となりますが、熊本県勢が今回初めて団体戦で最終日までコマを進めてくれたことに感慨深いものがありました。
さて、熊本県高校テニス界の平成29年を振り返ります。まずは、県高校総体では団体の部・個人の部共に1・2年生の活躍が目立つ大会となりました。全九州大会でも各校のエースとしての役割をしっかり務めていました。今後も県内の枠ではなく、九州や全国においても活躍をしてほしいと心から願っています。
そのような状況の中でしたが、3年生の意地も見せていただきました。女子シングルスの部を制した吉田伽帆(九州学院)、女子ダブルスを制した早川来夢・上岡愛実組(八代白百合学園)の各選手は、強い気持ちとプライドを持って苦しい場面をしっかり乗り切り、見事に栄冠を手にしました。私も3年生が一生懸命に戦う姿に胸が熱くなったことを思い出します。決勝で敗れはしましたが、男子ダブルス準優勝の田上雅治・山内海斗組(熊本工業)の戦いぶりも見事でした。その他途中で敗れた3年生もそれぞれの試合で悔いのない試合を繰り広げてくれました。今年も多くの感動をありがとうございました。
このような経験をさせていただくなかで私自身が感じていること、思いを強くしていることは、
「熊本県で高校時代テニスをしていて良かった」
ということです。強豪ひしめく九州地区では上位に進出することもままならず、県勢が敗退する場面もあります。しかし、そのことで熊本県高校テニスが魅力がないということにはなりません。逆に私にとっては、それだけ熊本県高校テニスには可能性があると思っています。県内の高校テニス部を見渡せば、一生懸命テニスに取り組んでいる生徒も大勢いれば、テニスが専門であるなしかかわらず、頑張る生徒のために自身の時間をやりくりしてテニス部を運営する顧問の先生も大勢いらっしゃいます。頂点目指している学校もあれば、現実的な目標を立てて取り組む学校もあります。熊本県高校テニスに関わる人々それぞれに違う考え方やありますが、共通して抱いてほしい思いは何なのかを考えたときに思い浮かんだのが先述した、「熊本県で高校テニスをして良かった」というものです。先日県内高校テニス部顧問の先生方と情報交換をする機会がありましたが、まとまりの良さは他県にも引けをとらないものだと自負しております。
来たる平成30年も熊本県高体連テニス専門部は一丸となって、県内の頑張る高校生テニスプレーヤーのために活動していきます。今後もご指導とご支援をよろしくお願い申し上げます。
平成29年11月24日
熊本県高体連テニス専門部 県立高森高等学校 秋吉 博之
忘れてはならないもの
昨日までの晴天と別れを告げ、梅雨入りに近づいた現在、鹿児島県鹿児島市と南九州市知覧町で開催された全九州高校テニス競技大会の視察を終え、忙しさも一段落である。
今年度の県高校総体も、例年どおり熊本県高校テニスプレーヤーの意地とプライドと名誉をかけた素晴らしい熱戦が繰り広げられ、多くの感動が生まれた大会となった。天候にも恵まれ、運営も順調に行うことができたので、ホッと一安心している。
しかし、私は大切な何かを忘れてしまっているような感覚に陥った。県内高校生集大成の高校総体も無事に運営できたと感じているのになぜだろうか。私は自問自答したが、その答えは程なく得ることができた。それはやはり平成28年熊本地震である。
昨年度の県高校総体を思い出せば、まずは開催できるかどうかの判断から始まり、会場や日程の変更、そして選手の健康状態を最優先に考えての雨天時の判断、いつ起こるかわからない余震時の対応策、生徒達の心のケアなど、実に様々な問題に直面しながら運営を行った。そして、大会を通じて私が一番実感したことは「感謝」の二文字であった。選手はもちろん各校テニス部員、顧問の先生方や保護者の皆様、会場を快く提供してくださった方々、全国から温かい励ましをいただいた方々など、大会に関わった全ての皆様にこの「感謝」の気持ちを抱くことができた。
今年度の県高校総体を振り返り、果たして私はこのような気持ちを抱くことができていなかったのではなかろうか。以前も紹介したが、私の尊敬する先生の言葉に「感謝をすることは簡単にはできない。常に意識しなければ感謝をあらわすことは難しい」というものがあった。その言葉を私自身の戒めと思いながら、記憶の片隅にいつも置いているつもりであったが、情けないことに感謝をあらわすことができていなかったようである。私自身に傲慢があったのかもしれないと反省しきりである。
当たり前の日常が当たり前でなかったことに直面した昨年度は、人の温かさや強さに感謝の気持ちを持つことが容易であったのかもしれない。しかし、時が過ぎ、日常を取り戻している過程において、徐々にその意識も忘れてしまっていく。私自身も毎日俵山ルートを行き、ミルクロードを走行しているにもかかわらず、である。今一度昨年度抱いた大切な「感謝」の気持ちを忘れないようにしていきたい。
さて、先日行われた全九州高校テニス競技大会においては、視察の合間に会場である南九州市の知覧特攻平和会館を訪れる機会を得た。20歳前後で最年少は17歳の若者が、第二次世界大戦末期の沖縄戦で、人類史上類のない爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たりする特攻で戦死した史実をとおして、戦争のむなしさや平和の大切さ・ありがたさ、命の尊さを強く感じた。今の日常は当たり前ではないことを再認識する機会となった。県内ほとんどの高校が新チーム体制となったと思うが、テニスをできることに感謝し、部活動の時間を是非充実したものにしてもらいたい。
全九州大会に話を戻すが、熊本県勢はしっかりと存在感を示してくれた。プレーはもちろんであるが、開会式時の堂々とした入場行進や試合時の振る舞い等は、熊本県高校生テニスプレーヤーの代表としての自覚を感じさせてくれた。8月に福島県で行われる全国高校総体(南東北インターハイ)においても、県勢代表として活躍を期待している。
平成29年6月20日
熊本県高体連テニス専門部 専門委員長 高森高校 秋吉 博之
いま改めて実感する「感謝」と「熊本県高校テニス」
平成28年熊本地震が起こって以来、当たり前に過ごしてきた日常生活は当たり前ではなくなりました。程度の差はあれども、我々熊本県民にさまざまな影響を及ぼしました。そのような状況の中で、県高校総体も開催の是非が問われましたが、県内高校生テニスプレーヤーにとっての最大のイベントである本大会を無事終了できたことに、まずはホッと胸をなでおろしています。
私はこれまでの人生の中で、これほどまでに「感謝」という言葉をかみしめたことはありません。
まずは会場確保についてです。これまで県内高校テニス主要大会の会場であったパークドーム熊本が被災し、使用できない状態になりました。加えて高校総体による交通渋滞が支援物資運搬の妨げにならないようにするため、熊本市と益城町での開催の禁止が決まりました。さらに宇土市役所の被災により宇土市運動公園の使用自粛も加わり、県高校総体のために確保していた会場はすべて使用できない状況に陥りました。そのような状況の中で、4市2町にまたがりましたが、テニスコート管理関係者の皆様のご理解とご協力もあり、無事に会場を確保することができました。心より御礼申し上げます。
続きましては、各校の顧問の先生方のご協力についてです。自らも被災されている状況にも関わらず、日頃の練習指導や大会申し込み等の手続き、選手や応援生徒輸送の調整など、様々な面でご苦労いただいたことと思います。大会期間中も雨天続きで日程も急遽変更になったりするなど、ご迷惑をおかけしましたが、何事も無げに対応していただきました。心より御礼申し上げます。
そして、選手をはじめ各校テニス部員の保護者の皆様です。普段は大会会場として利用していないテニスコートがほとんどでしたが、ほとんど遅延もなく安全に輸送していただきました。駐車場のマナー等の問題もなかったようです。心より御礼申し上げます。
さて、選手をはじめ各校のテニス部員の皆さん。6月3日女子会場開会式で学園大付属高校女子テニス部主将の上田真里那選手の選手宣誓の言葉のとおりに頑張ってくれました。以下に紹介いたします。
『宣誓
4月16日熊本地震が起きました。
多くの方々が突然の地震でつらく、悲しい思いをしました。
被災地では全ての方々が助け合い、励まし合い、復興に努めています。
また、県外の皆さんからたくさんのご支援を頂きました。
今、私たちにできること、大好きなテニスを一生懸命し、恩返しすること。
今日、このように高校総体を開催できますことをうれしく思います。
先生方、友人、家族、そしてご支援してくださった方々に感謝し、
全身全霊でプレーすることを誓います。
平成28年6月3日 熊本学園大学付属高校 上田真里那』
僭越ながら私が宣誓を中央で受けましたが、とても感動しました。それまでのストレスや苦労が報われた気持ちになりました。本当にこの高校総体を開催できてよかったと心から思いました。
そして、その言葉通りのプレーを皆さんがみせてくれました。プレーレベルの差はもちろんありますが、地震のことなどを忘れさせてくれるようなプレーや振る舞いをたくさん見ることができました。そして、対戦後お互いに健闘を称え合う姿が今までになく多くありました。テニスを通して高校生がつながっていくのは、私にとってもこの上ない喜びです。今大会は県内高校生テニスプレーヤ―の皆さんがとても輝いていました。そのような感動的な場面をみせてくれて本当にありがとう。
3年生もほとんどの人が高校テニスを引退することになりますが、このテニス競技は他競技と比べてもこれから先も長く付き合えるスポーツです。今後の人生でもいろいろな形でテニスに親しみ、楽しんでいただければと願っています。
1・2年生の皆さん。限りない若い高校生のエネルギーが熊本の復興・復旧の原動力となることは間違いありません。これからも県内の高校テニスを通して、仲間と競い合い、協力し合い、励まし合いながら、このエネルギーを培い、社会に役立ててください。
最後に、全国から熊本県を心配していただいている皆様。熊本地震以来、今もまだそうですが、先が見えない日々の中で踏ん張ることができるのは、皆様からいただいた温かいご支援や励ましのお言葉があるからです。この場を借りて心より感謝申し上げます。
平成28年6月10日
熊本県高体連テニス専門部 専門委員長 秋吉 博之
秋新人戦での出来事
≪優勝者スピーチ≫
大会に関わるすべての皆様のおかげをもちまして無事終了することができた今年度の秋新人戦ですが、個人戦の最終日に突然ではありましたが、優勝者に表彰式時にスピーチをしてもらうことにしました。プロテニスの大会では必ず行われる光景です。導入を思いついたきっかけはいくつかあります。
まずは、表彰式に変化をもたらしたかったためです。いつも専門部長、あるいは専門委員長から賞状を渡して講評を述べるだけの味気ないものでした。先生ではなく選手が主役の表彰式にしたいと考えました。
次に、上位選手を身近に感じてほしいということです。大会によっては優勝者、優勝校の選手にインタビューが新聞社等からあります。そこから選手の喜びなどは感じ取ることはできますが、それを生の声で、タイミングよく皆さんに聴いてもらいたいということです。直に声を聴くことで、話し手も聴き手もより親近感を感じることができると思います。
そして実際にシングルス・ダブルスの優勝者にスピーチをしてもらいました。もちろん初めての試みでぎこちなさや照れくささはありましたが、それぞれの選手が自分の思いを伝えようとする気持ちは十分感じました。その中でも特に印象に残ったのは、女子シングルスで優勝した今村凪沙選手(尚絅)のスピーチでした。
「今回私が優勝することができたのは、運営していただいた先生方や補助員の皆さん、そして審判の皆さんのおかげです。今後私が出場する九州大会や全国大会でも良い成績が残せるように頑張ります。」
という旨の内容です。特筆すべきは「感謝」の言葉です。もちろん優勝できたのは本人の努力でありますが、それを支えている周囲の方々のおかげと述べることができることに彼女の人間的な素晴らしさを感じることができました。運営に携わっている私たちも、審判を一生懸命頑張ってくれた生徒も、彼女のその一言で救われた感もあります。
表彰式に参加した皆さん、保護者をはじめとするご観覧くださいました皆様はいかがでしたでしょうか。今後の大会でも優勝者スピーチは導入します。
≪八尋先生(熊本工)の主審模範≫
今大会の男子シングルス決勝では、熊本工業高校の八尋先生が主審を務めました。県高体連テニス専門部の副委員長として、特に審判講習会や大会最終日の審判に指導をいただいている八尋先生が、「実際に自身が審判を務めて模範を見せることで、熊本県高校テニスの審判レベルが向上してほしい」という熱い思いで、決勝進出両選手の了解のもとに実現しました。
試合は決勝戦だけあって、ラインぎりぎりにボールが飛び交う技術レベルの高いものでありましたが、八尋先生は観客に届く大きな声で、ハッキリ、直ぐにジャッジされていました。もちろん選手のジャッジに左右されることはなく、毅然とした態度に終始されていました。これこそが審判レベルに求められるスタンダードであると思っています。各学校におかれましても、ゲーム練習や校内戦でセルフジャッジではなく、主審・副審をつけて、是非審判技術の向上につなげてほしいものです。
本県高体連テニス専門部は「審判技術が向上すれば、個々のプレーレベルも自然と向上し、ひいては県全体の強化、レベルアップにつながる」という認識を持っています。だからこそ、審判のレベルが上がってほしいと八尋先生の主審模範を行ったわけです。これまでも審判講習会を行いましたが、理由は同じです。
試合の構成要素は「自分」「相手」「審判」です。審判は試合を成立させるためには欠かせない、大切な存在です。県内大会のほとんどは敗者審判となっていますが、大会に参加する際には「審判までしっかり務める」責任を持って参加してください。
≪テレビやメディアの影響か≫
もうひとつ気になることがあります。それは「感情コントロール」です。立場上皆県内高校生プレーヤーのプレーや立ち振る舞い等はもちろん、審判や応援の生徒等にも気を配っておりますが、「感情コントロールを上手くできるようになってほしいな」と思う場面に最近よく遭遇します。特にコートマナーに表れています。
自分のプレーが上手くいかないとき、相手の思うような展開になって苦しいとき、自分とは違うジャッジを審判がしたとき等々・・・。テニス競技においては、感情が乱れそうになる(いわゆるキレそうな)場面はいつも身近にあります。これはプロ選手でも同じだと思います。ただ、どうしても相容れないのは「人に当たる、物に当たること」です。
メディアもプロ選手のそのような場面を取り上げて配信するので、いかがなものかと感じています。私も毎年高校野球、サッカーやラグビーの高校選手権をテレビで観ていますが、選手が怒りの感情を表面に出して、「人や物に当たる」場面を観たことがありません。特に野球では県大会レベルでも同様です。もちろん、高校テニスのインターハイや全国選抜でもそのような場面はありません。
私は人生において「キレてはいけない」と思っています。もちろん私もまだまだ未熟な人間ですので、「思わず…してしまった」という場面もあります。しかし今は、そんな時こそ冷静にと心がけています。ほんの一瞬キレてしまったことで、取り返しのつかない関係になったりしたこともあり、後悔したこともあります。テニスは個人スポーツであり、特にシングルスは、自分一人で何とかしなければならない種目です。難しい競技であるうえ孤独なスポーツともいえますが、逆に自分自身を鍛え、高めることには適したスポーツだと思います。高校生にはぜひ、その点を理解した上でプレーしてほしいと思っています。
最後に、野球のメジャーリーグで活躍するイチロー選手の逸話を紹介しておきます。イチロー選手も若かりし頃、三振を喫して悔しさや自分への怒りでバットを地面に叩きつけたことがありました。しかし、自分を省みてすぐにバット職人に連絡を入れ、謝罪したそうです。また、道具の手入れも怠らず、周りの選手の見本となっています。逆に世界一になったWBCの決勝戦で延長10回に決勝タイムリーを放った時も、喜びを爆発させたい感情を抑えて冷静さを保ち、いつもと同じ表情をしていました。これは自分を見失わないためだったと言っていましたが、相手の立場も尊重した行動だったともいえます。本当の意味での一流、そして周囲からも尊敬を集める選手は、このような振る舞いができるのですね。
平成27年10月12日
鹿本商工高校 秋吉博之
「レベルアップ!」した高校総体、「レベルアップ!」する新チーム
≪平成27年度県高校総体を終えて≫
今年度も無事に熊本県高校総体テニス競技大会を無事に終えることができました。数々の熱戦を繰り広げてくれた選手の皆さんはもちろん、応援の方々、顧問の先生方、保護者の方々をはじめ会場に足を運んでいただいたすべての皆様に感謝申し上げます。特に今年度は新たな取り組みをたくさんスタートさせてまいりましたが、皆様のご理解・ご支援・ご協力のもと、無事に大会を終了できたことを本当にうれしく思います。誠にありがとうございました。上位入賞された学校の皆さん、熊本県代表として恥じぬよう、精一杯のプレーと振る舞いを期待しております。
≪新チーム始動≫
さて、高校総体も終われば新チームとして指導し始めていると思います。私のチームもミーティングを行って、新チームの組織や方針を確認しました。その資料を作る際に大きく影響を受けたものがありました。それは、ゴールデンウィーク期間中にあった「奇跡のレッスン~世界の最強コーチと子どもたち~」というテレビ番組です。
フットサル日本代表監督のミゲル・ロドリゴさんが1週間密着指導をされるドキュメンタリーでしたが、指導者として印象に残ることがいくつもありました。
「決して怒らず、考えさせる」「人のミスを見つけて叱ることは誰だってできる。しかしそれは臆病者のすることだ。それよりも遥かに難しいこと、子どもの隠れたよいところを褒める 頑張ったところを褒めることを私は選ぶ。」「常に子どものそばでプレーを見続ける」「才能豊かな選手には、出る杭は打たれるとせず、自分の才能を周りのために使う喜びを知っておいてもいい」等々‥。日頃の指導を省みて、耳が痛くなることばかりでしたが、たった1週間で子どもが劇的に変化する姿を観て、考えを改めるに至りました。
その番組の最後、今度はテニス編があることを知り、番組を録画しました。テニスのコーチはスペインテニス協会育成ディレクターのダビッド・サンズ・リバスさん、同じく1週間の密着レッスンでした。
「一球一球に意味を持たせる」「ボールを拾いながら息を整える」「結果は求めず、テニスを楽しめたかを問う」等々‥。
この番組をとおして、私自身のテニス指導の在り方を見つめ直す機会ができました。テレビ番組の指導対象は小学生であり、高校生にも同様に当てはまるとは考えてはいませんが、テニスは高校から競技を始める選手も少なくないため、参考になる部分はとても多いと感じています。
「子どもたちはいずれ厳しい競争にさらされる。そんな状況に耐えることができるようななるためには、どれだけ楽しんだ経験を持っているかが大切だ。」
3年生も高校総体で引退する選手がほとんどですが、今後もテニス人生が続いてほしいと切に願っています。また、引退後もテニスに親しんでくれる人物を育てていかなければとも思っています。そのためにもこれからも「レベルアップ!」を図ります。
平成27年6月8日
鹿本商工高校 秋吉博之
レベルアップ!~みんなでつくる 熊本の高校テニス2015~
≪はじめに≫
新しい年度がスタートし、これから新入生を迎え、各学校とも活気に満ち溢れた季節となりました。各校でのテニス部活動がさらに充実することを心より嬉しく感じております。
さて、熊本県高校テニス界に目を向けます。例年3月に福岡で行われる全国選抜高校テニス大会において、熊本県勢の女子は4年間、男子に至っては13年間も代表校を輩出できておりません。もちろんその間各学校、各選手が努力されてきたことは十分承知をしておりますが、団体として全国の舞台から遠ざかっている実情は真摯に受け止めるべきと感じております。そこで、昨年度1年間の反省を踏まえ、これから熊本県高校テニスを何とかしようという思いで今回の題名「レベルアップ!~みんなでつくる 熊本の高校テニス2015」をスローガンにして、今年度は活動していきます。
≪3つの「レベルアップ!」≫
①熊本県高体連テニス専門部のレベルアップ!
まずは先生方の組織を改編しました。これまで専門部の委員は委員長を含めて5名体制で運営してきました。近年では加盟校、加盟人数も増えておりますので、2名増員して7名で専門部の委員を運営してまいります。
次に各大会運営についてです。今年度から上位大会(九州・全国大会)につながる大会の最終日には、コートレフェリー等を配置するなど必要に応じて大会本部組織を強化することにします。先の九州ジュニア県予選においては3月29日に試行的に運用いたしました。次回の県高校総体から運用を開始いたします。
その他にも普及目的の講習会、上位校の強化、審判講習会などの業務も、さらなる充実を目指して計画いたします。
②各大会等のレベルアップ!
キーワードとして「大会レベルの標準化」です。昨年度の県内大会では体力消耗、けいれんなどによる中断やトイレットブレークの頻発、20秒ルール違反が多く見受けられました。そのいずれも九州・全国大会レベルで認められておりません。今年度からはルールを尊重し、「過度の」教育的配慮をなくすことにいたします。主審やコートレフェリー等の指導に従うようにしてください。
また、低い審判技術に起因するトラブルやルール・マナーへの理解の乏しさも見受けられました。来年度はまず「2人制審判の技術確立」に取り組みます。先の九州ジュニア県予選最終日の前日に審判講習会を開催いたしました。その成果もあり、大会最終日の審判はコールの声量も選手のマナーもとても素晴らしく、大会の雰囲気を引き締めてくれました。次の大会は集大成の高校総体です。各校においてもさらに審判技術を磨いて高校総体に臨んでください。今後も定期的に審判講習会を開催いたします。審判技術が上がれば大会の雰囲気が引き締まり、ひいては大会全体のレベルアップが期待できます。
③各校のレベルアップ!
これまで勝つことや成績向上について多く述べてまいりましたが、私自身は勝利よりも大切なことがあると思っております。それは「高校生らしさ」です。私自身これまでに選手として、指導者として幾つかの競技に携わってきましたが、この熊本県高校テニスほど静かな?会場はありません。他競技では、挨拶は立ち止まってでもする生徒がほとんどです。応援は少人数でも一生懸命です。行動するときは団体でまとまって動き、規律が取れています。このことができれば私の経験上、結果は自ずとついてくるものだと思うし、結果がついてこなくともその経験が今後の人生の財産となると確信しています。県内に「高校生らしさ」を感じる高校が増えてくることを願っています。
≪最後に≫
今回述べてきた内容は3月の監督顧問会議で、各校の先生方にはすでにお話しさせていただきました。今後各校で先生方とテニス部生徒全員で思いを共有し、高校テニスを通じてかけがえのない青春の1ページを作ってくれたらと思います。
また、私自身のこの1年間の経験から「熊本の高校テニスを何とかしたい!」という思いだけで、皆さんに提案しています。「私はこうしたい」とか「私だったらこうする」などのご意見・ご提案は遠慮なく伝えてください。もちろん苦言でも構いません。
我々は「熊本の高校テニスファミリー」です。
今年度もよろしくお願い申し上げます。
平成27年4月8日
鹿本商工高校 秋吉 博之
「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ」
マラソン五輪金メダリストの高橋尚子さんが大切にしていた言葉に「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ」がある。秋の団体戦を終了し、代表校に選ばれた学校以外は冬季ダブルス、上位大会へつながる大会は来春の九州ジュニア県予選まで期間がある。季節も冬となり、まさに「何も咲かない時期」と言えよう。九州ジュニア県予選が始まれば県高校総体まではあっという間であるため、今からの時期をどのように過ごしていくかが来春からの結果に大きく左右するといっても過言ではない。顧問の先生やコーチ、保護者等にすでに指導がされているかもしれないが、改めて次の3つの観点から考えてもらいたい。
①どのような内容の練習をするか
まずは個人で振り返ろう。これまで皆さんは校内戦や各種大会で試合をした経験があると思う。テニスノートなどを参考にして思い出し、良かった部分はさらに伸ばし、うまくいかなかった部分は改善するということに取り組もう。次の大会までは十分な期間があるので、身につけたい技術を細かく分析して基礎的・基本的なことからできるとなおいい。もちろん学校でチームとしての練習もある。自分の課題と照らし合わせて取り組めばより一層の効果が得られる。お互いがプレーや課題等について声を掛け合いながら練習できればなおいい。
②どれくらい練習をするか
秋も深まって日暮れも早く、各校ともコートでの練習は短くなっている。しかしコートでボールを打つことだけが練習ではない。体力を高めるのであれば、ほとんどの学校では長距離走の授業が行われるので、全力で取り組めば十分な効果が期待できる。集中力を高めようと思えば、座学の授業においても鍛えることができる。正しいフォームを身につけようと思えば、素振りをするスペースさえあればどこでもできる。要はテニスが強くなるための練習はどこでもできるということ。日の長さやオンコートでの練習時間はあまり関係なく、自分で工夫をすることが大切なのである。
③どのような気持ちで練習するか
秋個人戦最終日の夜にTVで松岡修造さんのテニス熱血合宿が放映されていた。「今の自分を変えたい」という思いを持った小学生相手に本気でぶつかる松岡さん、子どもたちは圧倒されて涙を流しながらも、自分の殻を破ろうと必死に乗り越えようとする姿に毎回涙がこぼれる。そして子どもたちが最後まで頑張り抜いて、自分の殻を破った姿に感動を覚えることができる。
高校生諸君もあの「本気さ」を持って練習に取り組んでいけば、高校テニスを最後までやりきった時に得られるものは、きっと大きなものになるに違いない。事実、今年度全米オープンで準優勝し、我々日本人に大きな希望と勇気を与えた錦織圭選手も松岡修造さんの合宿に参加していたことは周知のとおりである。同じ練習をしていても差がつくのは「気持ちの差」が大きいことがほとんどである。これからの寒い冬に「熱い」気持ちで日々の練習に取り組んでくれることに期待している。
先述したとおり、錦織圭選手の目覚ましい活躍によって、テニスという競技が持つ無限の楽しさや可能性が再認識できた。熊本でテニスに取り組んでいる高校生諸君にも勇気と希望を与えてくれたと思う。県内の高校テニス大会はしばらく間隔が空き、寒さも厳しくテニスをするには過酷な時期になってくるが、是非とも個人そしてチームの目標をしっかり持って、日々の練習に取り組んでほしい。それが「根を伸ばす」ということである。そして来春にはたくましく成長した姿でテニスコートを賑わして、若さあふれる「花を咲かせ」てくれることを期待している。
平成26年11月11日
鹿本商工高校 秋吉 博之
「夏季大会を終えて ~声を出そう!~」
先日県高校夏季テニス選手権大会を無事終了することができました。天候が思わしくないなかで的確な対応をしていただいた運営の先生方と補助員の皆さん、各高校会場でコート整備をしてくれた部員の皆さん、もちろんコート内で頑張ってくれた選手、審判、そして応援をしていただいた全ての皆様、各会場の関係者の皆様にまずは感謝申し上げます。
さて、大会期間中に感じたことは「声を出そう!」です。次の3つに分けて述べていきます。
①「コール」 ←テニスの試合でなくてはならないもの
今大会は新チームとして、特に1年生は初めての公式戦でした。まだ審判法をよく理解していない人や恥ずかしがって声を出さない人も各会場で見受けられました。時には審判やコールがはっきりせずに混乱した場面もありました。
テニスの試合が成り立つためにはルール・マナーの理解と、毅然とした審判の存在が欠かせません。各種大会では敗者審判がほとんどですが、大会に参加している以上は審判を終えるまでが出場選手の責任です。たとえ敗者となっても、テニスに親しむ仲間が目の前で懸命にプレーしているはずですので、責任のある態度・行動で審判、そして周囲に聞こえるようなコールをお願いします。
秋の大会は団体戦(全国選抜県予選)もあり、今大会よりももっと応援が増えて緊張感も増します。日頃の練習や校内戦、練習試合等でしっかり練習をして臨んでください。
②「応援の声」 ←高校テニスで経験できる大切なもの
高校テニスは大会会場が広範囲に渡って各会場での人数も減り、どうしても応援する仲間の数が少ないことがあり、他競技に比べ応援が盛んではないことは否めません。しかし人数の問題だけではありません。
私自身もそうですが、コートに立つ選手は不安になったり、自信をなくしたりする場面があります。そんな時にふと仲間の「頑張れ!」「一本挽回!」などの声がかかると、自然とその言葉を受け取って頑張ろうとします。そのことが大事なのです。選手は誰しも声をかけられたら、かけられた分は頑張ろうとするものだと私は思います。そしてその試練を乗り越えることができた時に感謝の気持ちが応援してくれた人に持てるようになります。それがより一層の人間的成長を促します。
もちろんテニスですからルールとマナーの範囲内です。コーチングも団体戦のチェンジエンド時以外は禁止です。「頑張れ!」「もう一本!」などの祈りにも似た言葉で十分です。たった一人でも、できる応援を選手にしてあげることが大切なのです。
③「挨拶の声」 ←テニス会場が活気づくもの
試合開始前の集合で、各高校の選手・部員の皆さんに挨拶を何度か行いましたが、毎回「おはようございます」の挨拶をやり直してもらいました。あまり良いことではありません。私自身選手としてあるいは部活動顧問として、野球、サッカー、陸上競技、ソフトテニスなどさまざまな競技に携わってきましたが、どの試合会場に行っても「挨拶の声」は大きく響きわたっています。知り合いでなくても誰にでも、帽子をとって声を出して挨拶をしている選手がほとんどです。
世間では「体育会系」の部活動経験者がもてはやされますが、「挨拶ができる」ということが一つの要因だと思います。逆に言うと「挨拶もできないのに本当に体育会系の部活動で頑張ったの?」ということになります。各高校のテニス部の皆さんがそのように思われてしまうことは本意ではありません。
挨拶の効果については皆さんご存じだと思います。挨拶をして損をすることはありません。また、全体とは別に個別に挨拶できる人はもっと伸びます。私の恩師のなかには「挨拶が大きい人から試合に出す」というような先生もいるぐらい、挨拶の出来は成績にも通じるものがあります。
大会会場に応援にお越しいただいている理由として「若い人からエネルギーをもらいたいので」と言ってくださる方もたくさんいます。熊本県の高校テニス会場に挨拶の声が響き渡り、全力プレーと仲間への熱い応援が繰り広げられれば、若さと活気に満ち溢れた素晴らしい会場となり、「私もテニス部に入りたい」という小・中学生も出てできます。
大会の雰囲気を作る主役は高校テニス部の皆さんです。今後の大会で、各会場で元気を作りだしてくれることを期待しています。
平成26年8月23日
鹿本商工高校 秋吉 博之
高校総体終了、選手をはじめすべての皆様に「感謝」
稲津前専門委員長の後任として、4月から熊本県高体連テニス専門部の委員長を拝命いたしました秋吉博之です。今後ともよろしくお願いいたします。
さて、今月3日に熊本県高校総体テニス競技の全日程を終了することができました。男女で団体優勝した熊本学園大付属高校をはじめ団体・個人で九州大会、インターハイへの出場を決めた選手の皆さん、おめでとうございます。勝ち取った挑戦権をモチベーションにし、さらなる活躍を期待しています。特に3年生は進路実現との両立で悩むかもしれませんが、高校テニスは高校生のときしかできません。悔いを残さぬように大会までの期間を充実したものにしてください。
その他の高校テニスに取り組む3年生にとって、今大会は最後の大会でしたね。今までは簡単にあきらめてとりに行かなかったボールにも一生懸命に食らいつく姿や、どんな形でもいいから相手よりも絶対長く続けてやるというプレーなど、大会を通して随所に見ることができました。また試合に出ることができなかった3年生はもちろん、1・2年生の下級生がしっかり応援していた姿を見て、「高校生の頑張る姿はいいな」と改めて感じることができました。
その高校総体から2週間が経ち、引退する3年生の胸に去来するものは何がありましたか?先日の学校のテニス部でも3年生慰労会を開き、そのなかで3年生に一人ずつ挨拶をしてもらいましたが、全員が「テニスをやってきて良かった」という達成感や保護者・家族をはじめ、周囲の支えに対して感謝の言葉を口にしてくれました。指導者としてその成長が嬉しい限りです。
私の尊敬する先生が社会で喜ばれる人間に育つことを願い、いつも生徒に贈っていた言葉に「挨拶・笑顔・感謝」という言葉があります。「挨拶」と「笑顔」はすぐにできるようになるが、「感謝」は訓練しないとなかなか身につかない、だから機会あるごとに「感謝」の言葉を述べることが大切であると教えていただきました。高校の運動部活動に所属するということは「感謝」を学ぶ貴重な機会であったことは間違いありません。
今回引退する3年生の皆さん、もうすでに伝えた人がほとんどかもしれませんが、これまでのテニス部での生活を振り返り、お世話になった保護者をはじめ周囲の支えに対して「感謝」の言葉を何らかの形で伝えてください。そうすればきっと皆さんは一回り成長することができます。
そして私も、今大会を盛り上げてくれたすべての選手をはじめ、支えていただいた各校顧問の先生方、保護者、応援の方や会場スタッフの皆様など、大会に関わっていただいたすべての方々に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
平成26年6月15日
鹿本商工高校 秋吉 博之
「応援」の効果
新年あけましておめでとうございます。冬季ダブルス大会も終了し2年生に於きましては、3月春九州ジュニア予選、5月高校総体の2大会になりました。今回は「応援」をテーマに話をします。
冬季ダブルス大会期間中、日体大の「集団行動」という番組を見ました。11月初旬熊本合宿が公開練習されているのを聞き、勤務校の近くでもあったので、どんなのかなあという気持ちで公開練習を見に行きました。見学した感想も、綺麗だなあとか練習大変なんだろうなという気持ちでした。しかし、テレビを見た後は、監督と生徒の信頼、生徒の一生懸命さに涙が出ました。その中で、本番直前が熊本合宿だったのですが、合宿前まではチームはバラバラ。いい行動ができるのか不安で熊本合宿に来ました。監督の秘策で練習を公開するという方法が、練習の始めから見事な集団演技を繰り返しています。スランプが嘘のようです。みんなに見られている緊張感からか拍手や応援が励みに繋がるのか分かりませんが、見えない力が集団に伝わっていくようでした。テニス競技は個人戦です。しかし、この「応援の力」は競技者の競技力を向上させるし、応援している生徒との一体感も生み出しています。競技している選手のごくそばで応援できるテニス競技を大切にして下さい。また若いうちの部活動でないと経験できないこの力や姿勢が将来必ず役立つことになります。冬季ダブルス大会も個人戦でした。当日試合がない生徒もいましたが最後まで熱心に応援を繰り広げたテニス部員、あなた達が大会を支えているんですよ。
平成26年2月
熊本県高体連テニス部専門委員長 松橋高校 稲津英隆
「礼の定義」
毎日の大会日程終了後、本部挨拶をして帰る選手ありがとう。
大会は強い選手ばかりでなく、挨拶、日頃の練習、試合準備、本部で支える生徒達の力がなくては成功しない。今回は、この中の挨拶についてコメントします。
サッカー、イタリアリーグで活躍している長友選手を知っていますか。所属するインテルでは、ゴールした後、数人でお辞儀をしてます。サッカーのゴールしたパフォーマンスかと思ってインタビューを聞いたら、相手への「尊敬respect」と「敬意」と答えていました。お互いで、パスを出してくれてありがとう。ゴールしてくれてありがとう。と敬意を払っていたのです。この行為は、サポーターに浸透して、応援していた子どもにマイクを向けるとお辞儀をしてインタビューを受けています。諸外国では頭を下げる日本の行為はなかなか受け入れられなかったのですが、長友選手の人柄もありイタリアで広まっていることに日本人としてうれしく思います。これからも、試合後は「敬意」を表す挨拶を忘れずに大会に臨んで下さい。
なお、試合結果・大会組合せは、ヤフー(現在は当ページへ移行)「熊本県高体連テニス専門部」に掲載しますので、自分で確認して大会に参加するように。
平成25年1月30日
熊本県高体連テニス部専門委員長 松橋高校 稲津英隆